「Web で新しい年賀状の仕組みを作りたい」
―郵便年賀.jp、年賀状ネット通販受付開始
japan.internet.com 編集部
暑さが残る時期ではあるが、日本郵便では2009年9月1日、早くも2010年の年賀はがきのインターネット通販受付を開始している。昨年は mixi 年賀状でも話題を集めた日本郵便に、2010年の年賀状への取り組みを伺った。
2007年10月1日、「日本郵政グループ発足式」が行われ、郵便事業の民営化がスタートした。日本郵便 郵便事業本部 切手・葉書部 商品企画担当係長の西村哲氏は、この民営化にあわせて年賀はがき事業に携わり、「どれだけ新しいものができるのか」に挑戦してきた。
通信面は差出人が自分でデザインしたり、サードパーティの美しい製品がすでに存在するため、郵便事業者側でしかデザインができない宛名面に特にこだわった製品を開発してきたという。
この取り組みによって生まれた年賀はがき商品には、大ヒット商品となった「ディズニーキャラクター 年賀」がある。今年もはがきの用紙自体に色を付けた「いろどり年賀」など、バラエティにあふれた年賀はがきがラインアップされている。
またあわせて西村氏は、ユーザーの年賀状作成をあらゆる面からサポートする Web サイト「郵便年賀.jp」の立ち上げに尽力してきた。郵便年賀.jp は、2007年には年賀状シーズンの11~12月で1億アクセスを達成し、2008年には1億3,000万アクセスを記録。西村氏は「年賀状は Web との親和性がある」と実感したという。
郵便年賀.jp では、宛名印刷までできるはがきデザインソフト「はがきデザインキット」を無償で提供している。はがきデザインキットは、年4回程度、デザインパーツとテンプレートの更新を行っている。
なお、このはがきデザインキットは10月29日の年賀はがき販売開始日に合わせて、「はがきデザインキット2010」へのバージョンアップされる予定だ。
冒頭で触れた年賀はがきのインターネット通販も、この郵便年賀.jp で受け付けている。このネット通販では、日本郵便の配達網を使用しており、注文すると近隣の配達支店から年賀はがきが最低5枚から無料で届けられる。ちなみにプロモーションを行っていないのにもかかわらず、昨年は約240万枚の注文が寄せられたとのことだ。
昨年話題となった mixi 年賀状も、西村氏の手がけた企画。日本郵便側から話を持ちかけてようやく実現したものだ。若いユーザーの多い mixi と組むことで、若者たちへのリーチを狙ったこの企画は大成功となった。
西村氏は「Web で新しい年賀状の仕組みを作りたい」としており、mixi とは今後も新しい取組みをやっていければ、と述べている。
また将来的には、mixi 以外にも Web からのリアルな手紙・はがきを送れるような仕組みを作り、また、年賀状だけではなく、いつでも郵便を利用してもらえるような通年化につなげて行きたいというのが狙いだ。「Web でリアルの面倒さのハードルを下げる」(西村氏)
具体的な新商品としては、Web から音声を録音してリアルなはがきに QR コードで添付する「サウンド年賀」のようなものも考えているという。
メールの普及でちょっとしたやりとりが簡単に行えるようになり、コミュニケーションはより手軽なものになった。だが、人はメールよりもリアルな手紙・はがきによりうれしさを感じるものだ。
「年賀状を出し合うだけ」という付き合いがあるが、そのような友人・知人とは年賀状のやり取りがなければ、縁が切れてしまうもの。リアルな手紙・はがきが実現するコミュニケーションは、メールや掲示板だけでは実現できない絆を育んでくれる。
感謝を伝えたり、仲直りのために謝ったりといったメッセージを、mixi 年賀状のような手軽なインターフェイスを通じて、いつでもリアルな手紙・はがきで伝えられる世界が、西村氏と日本郵便の目指す、Web と郵便の理想的な形に違いない。
郵政民営化の『功』の部分を実感するような記事ですね。
記事にある通り、mixi年賀などは昨年話題になり、受注量も年賀状離れのすすむ若者を中心にヒット作と呼べる量を稼げたようです。
西村さんの仰るとおり、年賀状に限らずハガキや手紙のデザインや名入れはWebと連動させてデザインをしたり、受発注をしたりということにとても向いている印刷物だと思います。
印刷とWebの連動は今後もどんどんシェアが拡大していきます。
また、Web to printならではな新サービス・商材も生み出せると思います。