デジタルサイネージ導入を決定した小売店チェーンが増えてきました。
家で見たTVCMを再度売り場である小売店で流すことでCMの効果が高まってもっと商品が売れるようになる。店にとっては広告収入+売上アップが期待でき、メーカーにとってはより高い販促効果が期待できる。
という使い方でのデジタルサイネージの導入です。
サイネージを常設するので、当然、その他の試みも色々と行っていくのだと思います。
今現在の情報をまとめました。
ローソン、2000店に電子看板 ドコモと連携
ローソンはNTTドコモと組み、デジタルサイネージ(電子看板)を使った情報発信事業に乗り出す。
店外へ向け大型ディスプレーを設置、独自番組や企業広告を放送する。画面に携帯電話を近づけると、放送に連動した詳しい情報が得られる。
2012年までに首都圏2千店に設置する。
電子看板はスーパーなどで利用され始めたが、ローソンの導入計画は小売業では最大規模。
フル稼働すれば年間60億円程度の広告収入につながるとみており、消費不振で落ち込んでいる収益の補完を狙う。
イオン2500台のデジタルサイネージ導入へ,販売促進と広告料収入を狙う
イオンは日本最大規模のデジタルサイネージ導入プロジェクトを進めている。
まず6月1日までに都内30店舗で「イオンチャンネル」と呼ぶデジタルサイネージ端末300台(各店10台)を導入した。
デジタルサイネージ端末を使ってイオンの商品情報や企業のコマーシャルを放映することで,店舗における商品の販売促進と広告料収入獲得を狙う。
設置数は2009年中に100店舗1000台に拡大し,最終的に2010年春に全国250店舗で2500台を導入する計画である。
システム構成は,コンテンツ配信システムと各店舗に設置する小型のコンテンツ受信サーバー,コンテンツ受信サーバーと接続するデジタルサイネージ端末で構成している。
配信システムとコンテンツ受信サーバーはイー・モバイルの無線ネットワークで結ぶ。
システム構築は日立製作所が担当した。
イオン 執行役 グループIT責任者の梅本和典氏は,
「テレビやWebサイト,携帯電話向けサイトといった媒体でのコマーシャルとデジタルサイネージを組み合わせて,販売促進の相乗効果を出すことを狙っている」
と説明する。
同社は2008年5月からジャスコ津田沼店においてデジタルサイネージの実証実験を進めていた。
今回の本格導入は実証実験によって,見てもらうのに最適なデジタルサイネージの配置や,コマーシャルの内容を認識しやすい番組の作り方など,費用対効果を高める手法の検証を終えたためである。
存在を認識されやすくするために,設置場所は各レジの後方とし,ここに32インチの液晶ディスプレイを配置している。
一列に並んでレジの順番を待つ来店客の多くが,列の先にあるデジタルサイネージ端末に目線を向けるような構図である。
津田沼店での実証実験では,レジの後方以外にレジの前方やエレベータ前,生鮮食品売り場など様々な場所に設置し,聞き取り調査で認識率を計測した。
その中で一番認識率が高かったのがレジの後ろだった。
来店客がレジに並ぶ場合,自分の順番まで必ず足が止まり,待つ以外にすることがないため,デジタルサイネージに注目しやすい。
一方の売り場は,足は止まるものの商品を探すという目的があるため,レジ後ろよりも認識率は低いという。
高さも調整しており,デジタルサイネージ端末の画面下部は地上から170センチメートルとしている。
イオンリテール システム本部 情報システム部 部長の北澤清氏は,
「高すぎると頭を上げることになり,首が疲れて長時間見てもらえない。低すぎても前に並ぶ人の頭が邪魔になり見えなくなってしまう。170センチメートルという高さは現場での試行を繰り返して見つけた最適値」
と説明する。
コマーシャルの内容を認識してもらいやすくするためにこだわったのが,1コンテンツの秒数である。
「60秒といった長さのテレビコマーシャルをそのまま流したのでは,なかなか見てもらえないことが分かった」(梅本氏)。
何秒だと認識されやすいのか繰り返し検証した結果,行き着いた答えは1コマーシャル15秒だった。
さらに印象を深くするために,動画だけでなく,音を出したり,静止画を交えたりすることでさらに認識されやすいことに気づいたという。
コマーシャルで宣伝する商品によっても,効果に違いがあることが分かった。
「チョコレートやレトルト食品は効果が高く,ガムはそれほどでもなかった。嗜好性の高い食べ物ほど効果があるのではないか」(梅本氏)。
現在導入しているのは,食品売り場のレジ後ろ部分だけである。
現在導入済みの30店舗での結果を検証し,効果が高ければ家電売り場のレジへの設置など,ほかの場所での設置を検討していく。
また,すべてのデジタルサイネージ端末に1つの商品コマーシャルだけを配信する「デジタルサイネージ・ジャック」といった方法の効果も検証する考えである。
アニマックスと広告販売で協業,デジタルサイネージにおけるソニーの試み
スーパーマーケットに設置したデジタルサイネージ向けチャンネル「ミルとくチャンネル」を手がけるソニーと,
CS放送などでアニメ専門チャンネル「アニマックス」を手がけるアニマックスブロードキャスト・ジャパン(アニマックス)は,
2009年7月31日に両チャンネルで放映する広告パッケージの販売を開始した。
首都圏でスーパーマーケットを展開するいなげやとOlympicの計52店舗と,ケーブルテレビなどを合わせて790万世帯が視聴するアニマックスで共通のコマーシャルが放映される。
この商品の狙いは,それぞれの広告枠の付加価値を高めて,より多くの広告を取るための仕組みだという。
ミルとくチャンネルの担当者であるソニーの相澤辰弥氏(B2Bソリューション事業本部 サービス&ソリューション事業部 サイネージビジネス部 メディア事業課 統括課長)は,
「商品の認知だけでなく,より確実に購買につなげることが広告に求められるようになった。
その答えとして放送のコマーシャルと店舗のデジタルサイネージのコマーシャルを組み合わせることを考えた」
と語る。
アニマックスを視聴しているユーザーが放送のコマーシャルで商品を認知し,スーパーマーケットに出かけた際にデジタルサイネージで再度認知して商品購買につなげるというシナリオである。
相澤氏によれば,アニマックスを視聴する層はスーパーマーケットに出かけて購入する層と年代や性別が重複していることが強みという。
「スーパーマーケットに出かける層は女性やその子どもが多い。アニマックスを視聴する層も同様の傾向にある」(相澤氏)。
実際に今回の広告パッケージを購入している企業の1社は,子どもがスーパーマーケットで親に買ってもらいそうな「バブリシャス」「メントス」といったお菓子を扱うキャドバリー・ジャパンである。
バブリシャスやメントスのコマーシャルが店舗のデジタルサイネージ端末とアニマックスで放映されている。
ソニーやアニマックスはこうした食品などスーパーマーケットで扱っている商品のコマーシャル獲得を見込んでいるが,映画の宣伝やレジャー施設のコマーシャルも有望と考えている。
広告パッケージを販売していく中では,より購買効果の高い方法を提案していくという。
その一つは,独自性のあるコマーシャルを作成するというものである。
具体的には,企業の商品キャラクターに時間を告げさせる時報コマーシャルや,親子が食品を使って料理するミニ料理番組のようなコマーシャルである。
アニマックスはコマーシャル作成部門を持っているため,企業への提案が可能になっているという。
購買効果を高めるもう一つの方法が,放映されるコマーシャルの情報をスーパーマーケットの店舗と共有することである。
コマーシャルで放映される商品に店舗での販売キャンペーンを連動させるなど,店舗側も工夫して売り上げを伸ばす余地が出てくる。
ソニーでは,今回の反応がよければ,デジタルサイネージと別の媒体を組み合わせた広告パッケージの販売をさらに進めていく考えである
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