【大日本印刷 いまむかし】消費者ニーズ対応の包装材
2009/6/27 フジサンケイビジネスアイより
「もはや戦後ではない」とうたわれた昭和30年代の日本社会は、高度経済成長時代へと踏みだし、大衆消費社会が到来する。消費者のニーズが多様化すると同時に、町にはモノがあふれ出す。おびただしい商品がそれぞれ個性的な包装で消費者を引きつける時代がやってきたのだった。印刷会社は、これまでの出版印刷、紙への印刷にとらわれずに印刷の素材を広げ始める。
セロハン印刷などの特殊技術の蓄積は、インスタントラーメンの袋に代表される軟包装への印刷に発展する。お湯をかけて2分間待つだけで食べられる「チキンラーメン」は”魔法のラーメン”として消費者に受け入れられていったが、包装材にも工夫が凝らされていた。
新しいラーメンを紹介する意味を込めて、袋を開けなくても中身が見られるようにした。包装材としてセロハンが用いられているので、これを利用して袋に卵形の透明な窓をつけ、消費者が安心して手に取れるようにした。包装材料と技術の進展は、ハムやソーセージの包装にも広がりをみせる。
印刷の素材そのものへの技術開発も進歩していく。日本にレトルト食品が登場し、昭和43(1968)年に「ボンカレー」が発売。インスタント食品ブームがくるが、この発展を支えたのは、印刷会社ともいわれる。印刷会社が持つ中身を外部環境から守るための「バリア」と、中身が漏れない、密封したものでも開けやすいなどの機能をつける「シール強度の制御」がレトルト食品包装に力を発揮したという。
印刷会社は、商品の顔である包装のデザインやマーケティング調査に基づく企画提案にも力を入れ始め事業領域は拡大する。
2007年には印刷技術が宇宙にも踏み出す。大日本印刷が国内で初めて宇宙日本食向けの強度が高い包装材を食品メーカー向けに開発。宇宙日本食は国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士の食事用のものだ。宇宙日本食向け包装材は、フリーズドライ(凍結乾燥)された食品用で、食品は水またはお湯で戻して調理する。この包装材は中身が見える透明な袋に、飲み口と、中身の食品を調理するための水またはお湯の注入口が、それぞれ取り付けられた構造となっている。
『へぇ~』という話です。
チキンラーメン・ハムやソーセージの包装から、ボンカレーをはじめとするレトルト食品の開発に印刷の技術が大きく関わっていた、という話です。
こういったことを聞くと印刷が一気に身近なものに感じられます。
単に様々な素材に印刷を刷るだけでなく、中身を外部から守るバリア機能や中身が漏れない密封状態でも開け易いシール強度の制御、これら印刷の技術が食品パッケージに大きく貢献しているということです。
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